西洋美術を学ぶ会 【美術鑑賞】
                             


第15回講座開講!美術史家佐藤よりこ先生

名作でたどる『美術史の旅』講座 第15回12月23日開講
第15回のテーマは「底知れぬ叡智、万能の天才 レオナルド・ダ・ヴィンチ」盛期ルネッサンス美術

イタリア・盛期ルネッサンス時代は通常1480-1520年ほどの40年間を指すが、レオナルド・ダ・ヴィンチは1452年の生まれであり、フィレンツェで70年代にはすでに画業を開始していたのであるから、初期ルネッサンスに入れてもいい時代の人である。
盛期ルネッサンス美術と呼ばれる理由は、時代としての区分、場所としての区分でもあるが、それ以上に、まずレオナルド、そしてミケランジェロ、ラファエッロの3人の天才に負っているということであり、レオナルドは時代を完全に先取りして、盛期ルネッサンス美術としての質をもった作品を創造したということである。
レオナルドはヴェロッキオ工房に弟子入りし、当時のフィレンツェ美術の主流であった自然研究に専念し、自然現象の鋭い観察と正確な写実技法を徹底して学んだ。
20歳になり聖ルカ同信会に登録し独り立ちした後は、独自の明暗法およびスフマート(ぼかし技法)を修得し、15世紀の絵画技法とは異なった斬新な表現を生み出すこととなった。
そして、次第に合理的なものと直観的なもの、厳正な写実技法と優れて深い精神内容との融合、つまりその生涯のテーマである科学と芸術とを結合しようとする精神を見せ、いかなる芸術家も成し遂げたことのない未知の世界へ向かったのである。

彼の作品を制作した時代、都市ごとに紹介します。

尚、次回第16回講座は3月30日(土)開催予定です。

     
レオナルド・ダ・ヴィンチ 、自画像、デッサン、1513-1515年頃、トリノ王立図書館

●第一フィレンツェ時代(1466〜1482年)
「キリストの洗礼」
「受胎告知」
「カーネーションの聖母」
「ジネヴラ・デ・ベンチの肖像」
「マギの礼拝」
「聖ヒエロニムス」
「岩窟の聖母」
「白貂を抱く夫人の肖像」

ヴェロッキオとレオナルド・ダ・ヴィンチ、キリストの洗礼(部分)、1470-74年頃、板、テンペラと油彩、177×151cm、フィレンツェ、ウフィツィ美術館
受胎告知、1472-73年頃、板、油彩、104×217cm、フィレンツェ、ウフィツィ美術館
左 フラ・アンジェリコ、受胎告知(部分)、1440年代前半、壁画、フレスコ、230×321cm、フィレンツェ、サン・マルコ美術館 右 レオナルド・ダ・ヴィンチ、受胎告知(部分)、1472-73年頃、板、油彩、104×217cm、フィレンツェ、ウフィツィ美術館
受胎告知(部分)、1472-73年頃、板、油彩、104×217cm、フィレンツェ、ウフィツィ美術館
左 アンドレア・デル・ヴェロッキオ、聖母子と二天使(部分)、1470年代、板、テンペラ、96,5×70,5cm、ロンドン、ナショナル・ギャラリー 右 レオナルド・ダ・ヴィンチ、カーネーションの聖母(部分)、1475年頃、板、油彩、62×47cm、ミュンヘン、アルテ・ピナコテーク
ジネヴラ・デ・ベンチの肖像、1474-76年頃、板、油彩、42×34cm、ワシントン、ナショナル・ギャラリー
マギの礼拝、1481-82年、板、油彩、243×246cm、フィレンツェ、ウフィツィ美術館
マギの礼拝のための習作、1481年、紙、ペン、鉛筆、鉛白、水彩、16,5×29cm、フィレンツェ、ウフィツィ美術館素描版画室
聖ヒエロニムス、1482年頃、板、油彩、102,8×73,5cm、ヴァティカーノ絵画館
左 レオナルド・ダ・ヴィンチ、岩窟の聖母、1483-6年頃、板(現在はキャンヴァスに移行)、油彩、199×122cm、パリ、ルーヴル美術館 右 デ・プレディス兄弟(アンブロージョ・デ・プレディス)、岩窟の聖母、1495-1506年頃、板、油彩、189,5×119,5cm、ロンドン・ナショナルギャラリー
左 レオナルド・ダ・ヴィンチ、女性の頭部(岩窟の聖母、大天使ウリエル)、1483年頃、銀筆、紙に鉛白、デッサン、18,1×15,9cm、トリノ、王立図書館 右 レオナルド・ダ・ヴィンチ、岩窟の聖母(部分)、1483-6年頃、板(現在はキャンヴァスに移行)、油彩、199×122cm、パリ、ルーヴル美術館
白貂を抱く婦人の肖像、1485-90年、板、油彩、54,8×40,3cm、ポーランド、クラクフ、チャルトリスキー美術館
   
レオナルド・ダ・ヴィンチ、ウィトルウィウス的人体図、紙、ペン、インク、34,4×25,5cm、ヴェネツィア、アカデミア美術館
レオナルド・ダ・ヴィンチ、人体図、紙、ペン、インク、34,4×25,5cm、ヴェネツィア、アカデミア美術館

●第一ミラーノ時代・第二フィレンツェ時代
●第一ミラーノ時代(1482〜1500年)
「最後の晩餐」
「聖アンナと聖母子」

●第二フィレンツェ時代(1500〜1506年)
「モナ・リザ」
「アンギアーリの戦い」

最後の晩餐、1495-98年、壁画、テンペラ、420×910cm、ミラーノ、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院食堂
最後の晩餐(部分)、1495-98年、壁画、テンペラ、420×910cm、ミラーノ、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院食堂
聖アンナと聖母子、1498年、紙、木炭、鉛白、139×101cm、ロンドン、ナショナル・ギャラリー
モナリザ(ラ・ジョコンダ)、1503-06年、板、油彩、77×53cm、パリ、ルーヴル美術館
 
ペーテル・パウル・ルーベンス、レオナルド・ダ・ヴィンチのアンギアーリの戦いのカルトーネ模写、1603年頃、黒チョーク、ペン、茶色インク、パリ、ルーヴル美術館
レオナルド・ダ・ヴィンチ、 馬の百通りの動き、デッサン
レオナルド・ダ・ヴィンチ、人物像(5人の人格)、1490年、デッサン,11,45×13,55cm

第二ミラーノ時代・ローマ時代
●第二ミラーノ時代(1506〜1513年)
「聖アンナと聖母子」

●ローマ時代(1513〜1516年)
「洗礼者聖ヨハネ」

 
聖アンナと聖母子、1512年頃、板、油彩、168,5×130cm、パリ、ルーヴル美術館
左 レオナルド・ダ・ヴィンチ、聖アンナと聖母子(部分)、1512年頃、板、油彩、168,5×130cm、パリ、ルーヴル美術館 右 伝 郭熈筆、水墨画
洗礼者聖ヨハネ、1513-16年、板、油彩、69×57cm、パリ、ルーヴル美術館


中野まなVIVAネット